2009年4月1日
資格証明書発行で「相当な収入」に「資産」も対象との広域連合会発言に、社保協が抗議(後期高齢者医療で県社保協と県広域連合会が懇談)
3月27日愛知国保会館で、
愛知県県社会保障推進協議会と愛知県後期高齢者医療広域連合会が懇談を行いました。懇談には、広域連合会からは、総務、管理、
給付担当の課長など4名、社保協からは、役員、加盟団体代表など18名が出席しました。
懇談は事前に社保協が提出していた5項目の要望について、広域連合会が回答を示し、項目ごとに行われました。このなかで、
保険料滞納者の資格証明書発行の基準を「相当な所得」としている厚労省の提示に対して、県広域連合会としては「資産」
も含めて個々に対応することを検討していると表明しました。
社保協側の参加者は、県広域連合会が厚労省の基準にない「資産」を加味することに強く抗議し、是正を求めました。
また、全国では、11都道県で補助金投入や20道県の広域連合会で運営協議会・懇話会が設置されているなど、
広域連合会としての努力がなされています。にもかかわらず、県に財政投入の要請もしない、
運営協議会設置など被保険者の意見反映の場も考えないという、愛知県広域連合会に対して、参加者から、
独自性や県内高齢者の保健医療を担う組織になっていないのではとの疑問が向けられました。
県社保協の要望に対する県広域連合の回答
(1) 保険料滞納者から保険証を取り上げないこと。滞納者に短期保険証、
資格証明書を発行しないこと。
回答 厚労省からは、資格証明書発行の基準を「相当な所得」とし、現役並み所得以下、
あるいは均等割軽減世帯以下などの考え方が示されているが、県広域連合としては資産も対象にすべきであると考えている。
(2) 保険料引き下げのため、県に一般財源投入を要請すること。
回答 11都道府県が健診事業に補助金を投入していることは承知しているが、
県広域連合会としては要請することを考えていない。
(3) 低所得者に県広域連合会独自の減免制度を新設すること。
回答 独自減免はしない。
(4) 受診中の人にも健診が受けられるようにすること。
回答 厚労省の改善に沿って、通院、入院中の人、
また年度中に75歳の誕生を迎えた人など、希望すれば健診が受けられるようにする。すべての被保険者に健診受診の通知をする。
(5)
県広域連合議会にすべての自治体からの議員選出や後期高齢者の代表を加えた運営協議会を設置すること。
回答 議員選出基準は変えられない。必要に応じて県広域連合が対象者を選び懇談の機会を設けるが、
運営協議会など恒常的なものは考えていない。