2009年3月24日
ますます介護難民を増加させる4月実施の「改定」介護保険(急いで「改定」の問題点を知らせ、改善の声を上げよう)
3月22日労働会館東館ホールで、愛知県社保協が、
シルバー新報編集長の川名佐貴子さんを講師に4月からの始まる介護保険の「改定と問題点」についての学習・交流集会を開催しました。集会には、
4月実施というのに全貌がなかなか示されてこなかった「改定」の詳細を知ろうと、130人近くが参加しました。
川名さんは、「改定」内容は、(1)3%の介護報酬引き上げで介護従事者の賃金改善とされているが、
中身は資格取得や人数などハードルを高くしてそれをクリアーしたところへの加算で、現状の介護従事者の待遇改善に結びつかない、(2)
「利用限度額が引き上げられないため、利用者側にとっては自費負担が増え、介護利用を下げる結果となる、(3)介護認定の1次審査が、
例えば移動の機会のない寝たきり状態であれば、これまでは「全介助」となるところ「介助なし」、
つまり自立とされ軽い認定がされてしまう内容となっている、(4)療養と介護の療養病床35万床が13万床に削減され、
削減分の多くを有料老人ホームなどに誘い込むなかで、介護難民が深刻化する、など大問題があると指摘しました。
交流会で、新婦人の会県本部のアンケート調査結果や名南会の介護専門員による「改定」介護報酬の当てはめ作業、
社会福祉協議会のヘルパーからの実態が報告など、「介護利用者には負担の増加、介護従事者には低賃金の改善が見えない」
実態が明らかにされました。
ますます分かりづらくなってきている介護保険ですが、「国民の関心を高め、
声を上げれば変えられることを広く知らせて行くことが重要である」ことを確認し合いました。