2008年3月5日
名古屋市新年度予算案について、革新市政の会総務代表世話人・江上博之さんに聞く
2月定例議会を開会中の名古屋市会は,一般、特別、公営企業の3会計合わせて2兆6、507億円余の新年度予算案が審議されています。
革新市政の会総務代表世話人の江上博之さん(日本共産党名古屋市議)に、予算案の特徴などについて聞きました。
大企業中心の成長シナリオでなく、
格差と貧困の拡大に苦しむ市民のくらし応援の予算を
予算案の全体的特徴は――国の「構造改革路線」政治で格差と貧困が拡大しているのに、さらに市民の福祉、暮らしを守る施策を切り捨て、
一方で大企業中心の「成長」シナリオを描き、大型開発を軸においた施策を推進しようとしている――といえます。
65歳以上の人の市民税減免制度の全廃、保育料、国保料の値上げなど、増税・市民負担増も、いくつも打ち出しました。その一方で、
大型事業にはドンドン注いでいます。総事業費は150億円もかかるという、急ぐべきでない本丸御殿復元に着手する予算を付けました。
「モノづくり文化交流拠点」の調査費も付けました。市がやらなくても民間でやれることです。名古屋駅前のスパイラルタワーなど、
巨大ビル建設への補助金もさらに増やしています。
なお、切実な市民の声と運動に押され、市民要求に応えざるを得なかった重要な施策として▽子どもの医療費を、通院小学校6年生まで、
入院中学校卒業まで無料化▽無料妊婦健診を5回に拡大(これまでは2回)▽敬老パス「3千円」区分の継続――などがあります。
大企業は大もうけを上げても、働く人たちの所得は減りつづけ、圧倒的多くの市民の暮らしは“元気な名古屋などはどこの話?”
という状況です。いま必要なのは、市民の暮らしを応援する市政です。開会中の市議会では私たち共産党市議団は、
予算案の組替えを提案していきたいと考えています。