2006年6月18日
大企業や国の対策の無責任さに、参加者が怒り(なくせ、じん肺・アスベスト愛知県民集会に500人)
職業病のじん肺や、アスベストによる健康被害の根絶、救済を求める、「なくせ、
じん肺・アスベスト愛知県民集会」が、6月18、名古屋市公会堂で開かれました。集会は問題を広く知ってもらおうと全国で昨年から開いています。
愛知の集会は全国で15番目のものです。
トンネル工事になどによるじん肺患者の労災認定に取り組んでいる全日本建設交通一般労組(建交労)の組合員や、愛労連、医療、
患者団体の人たち、行政関係者など約500人が参加しました。
じん肺問題では、全国で訴訟が起こされており、7月7日には、
トンネル工事が原因だとして元作業員らが国に損害賠償を求めている訴訟の判決が東京地裁で出されます。集会では、じん肺患者の遺族が、
患者の苦痛や家族の無念さを訴えました。
海老原勇医師(職業疾患・疫学リサーチセンター理事長)が、じん肺とアスベスト被害について講演。
建設業界などに広がるアスベスト被害の大きさや、その根の深さに、参加者からは驚きの声が上がっていました。
弁護士の高木実行委員長が「苦しめられるのは、いつも立場の弱い国民・労働者です。今日の集会を機に、参加者が、
それぞれの立場からできる運動を起こし、広げていくことが大事です」と締めくくりました。
初めて「トンネルじん肺」という職業病を知ったという参加者からは「涙なくして遺族の訴えを聞くことができませんでした。
対策を放置してきた大企業や国に、改めて大きな責任を感じました」という感想も寄せられました。