2006年6月28日
【寄稿】 区長さん 何をしてる人、どんな人・・・区の重点課題は?
名古屋市議会傍聴ネットワークの桑山弘さんに、区役所改革のあり方などをめぐって意見を寄せてもらいました。
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今年4月、名古屋市は市民の協働・市民志向を目指し市議会に「今後の区役所のあり方について」の審議を提案した。
これは区長権限の拡充を軸に、区役所の機能強化に向けた区役所改革の基本計画案を本年度中に策定するもの。
行政主導乍ら及び腰であった議会も市民代表としての取り組みを迫られた形だ。
4月30日大都市制度確立特別委員会と4月27日経済水道委員会が開かれた。
この機会に市民として、市民経済局宛に区長の選任方法を含めた改革案を提案したい!
地方分権一括法施行後6年間、名古屋市の行政サービスが大きく変わった点はあるだろうか。
市民の暮らしに最も身近な区役所のあり方について、平成9年「行政区のあり方懇話会」平成16年
「IT時代に於ける区の行政サービスあり方懇話会」の提言を受けながら、改革計画の検討は手つかずじまいである。何がそうさせたのでしょうか。
我が国の行政機構は官僚制度に支えられた中央集権ガバナンスが、明治維新以来発展的に続いており、公務員も信託者である市民よりは、法令・
命令遵守条項にかこつけて官僚組織の維持拡大・天下り特権に走り全体奉仕者意識に欠け、
市民も納税の義務を果し乍らお上まかせで信託者意識が低かったからではないだろうか。
それに加えて官製地域自治組織を縦割りガバナンスに取り込み、地域住民の生活変化にも拘らず、
行政コントロール型地域自治を了としていたからではないだろうか。
今こそ憲法前文にある『そもそも「市政」は「市民」の厳粛な信託によるものであってその権威は「市民」に由来し、その権力は「市民」
の代表者がこれを行使し、その福利は「市民」がこれを享受する』を、民主主義・地方自治の原理として熱読し、
地域自治のあり方をもう一度考え直すことが必要ではないでしょうか。来年4月の統一選挙の議員選びに反映できる様傍聴し、
これからの議会審議に注目しましょう。真に平和で安心・安全で快適なまちづくりへ向かって。
名古屋市議会傍聴ネットワーク 桑山弘