2005年2月7日
くれまつ佐一氏がマニフェスト発表
4月の名古屋市長選挙をたたかう名古屋・
革新市政の会のくれまつ佐一さんは7日、市役所内で記者会見を行い、『市政改革のキーワード“くらし・参画・次世代”……
名古屋市長選にあたってのマニフェスト(第1弾)』を発表しました。テーマは、「『ポスト万博は“くらし”」「情報公開と市民の“参画”で」「
“次世代”(明日)に架ける橋」の3つです。マニフェストの全文を紹介します。
おかしいんじゃないの!・・・おかしいことはかえなくちゃ
万博が終わったら6万人が失業だって。後はどうなるの?
正社員は減らして残業だらけなのに、若者の半分がバイトか失業なんて
大儲けしている企業にも「最大10億円の補助」、どうして?
大地震に大津波、台風に集中豪雨。私のところは大丈夫?
住民税免除のお年寄りからも医療費補助取り上げるなんて!
図書館に本を借りにいったら駐車場が有料。どうなってるの!
大スーパーが出店ラッシュだけど、歩いていけるところにはお店がないわ。
障害児は4月から作業所にくるのに補助金は7月から!
市長の退職金って1回ごとに4800万円!70才過ぎて、3回目をもらうつもりなの。
「なんかおかしい!」って思ったら、わたしといっしょに変えましょう。プロ野球だって、NHKの会長だって、
みんなが声を上げれば変わりました。
市政を変える3つのキーワード“くらし・参画・次世代”
ポスト万博は「くらし」
国の税制「改正」によって「収入が増えないのに税金が増え」、そのうえ市の福祉施策が受けられなくなる方が急増しかねません。
このための緊急対策を行い、またこれ以上の市民負担を増やさないようにします。消費税引き上げには市長として反対します。
祭り(万博)の後は「ふだんのくらし」を充実させましょう。緊急とされる以外の大型工事を取りやめ、または延期し、土木工事はくらし・
防災重点に絞ります。地元の中小企業が直接参加できる仕事に変えましょう。
名古屋には優れた技術をもった中小メーカーがたくさんあります。これらの技術の海外流出をくい止め、名古屋で技術をいかし、
次の世代に伝えていくためには、やる気のある中小企業を応援し、安心して住み続けられるまちづくりが必要です。
情報公開と市民の“参画”で
なんでも市長が決めて下に押し付けるやり方(トップダウン)を改めます。市政は生活に困っている市民を助け、自立の努力を援助します。
市民の「困った」をたくさん聞くことのできる市政にします。また地域を良くしようと頑張っているみなさんやNPOなど、
市民の自主的な取り組みを応援します。みんなが「いいな、やりたいな」と思うことを「みんなでやる、応援する」のが生協流です。
大型公共事業の実施については、どれだけ金がかかり、住民や地元経済にどれくらい役にたつのか、どんなに緊急なのか、
市民に十分お知らせして合意を求めます。結果だけでなく経過もふくめて、できるだけ多くを情報公開し住民合意によってすすめます。
“次世代”(明日)に架ける橋
10年後には、“団塊の世代”が高齢期をむかえます。年をとっても寝たきりにならないように、うちでテレビばっかり見ていないで、
敬老パスを持って元気に名古屋のまちを歩きましょう。元気な“次の世代”を今から準備しましょう。
“次世代”を支えるのが今の30代、40代です。結婚していない人が増えているというのに保育園はいっぱいです。長時間労働が増え、
子育ての環境が大きく変わるなかで頑張る若いお父さん、お母さんたちを応援します。
また単身世帯が増えており実情にあった行政サービスも検討していくことが必要です。
20代前半の青年では、ふたりに1人がバイトか失業しています。年収200万円以下の青年の急増は、社会的な不安要因となるだけでなく、
名古屋市の財政にも大きな悪影響となります。青年が希望を持って働ける環境をつくることが、次の世代につなぐ、
今すぐ取り組まなければならないテーマです。
子どもたちに平和な未来を残したい
今、憲法9条「改正」の動きがあります。私は平和憲法をまもり、憲法をくらしと市政に生かし、非核平和都市
「NAGOYA]をアジアの人々にアピールします。
くれまつ佐一の「マニュフェスト」第1弾
その1 「ポスト万博」は“くらし”
1.国の大増税に反対し、市民のくらしを守ります。
◎国の税制「改正」により、このままでは医療・福祉・教育制度などで市が行う減免の対象外になる方が多数生まれます。緊急の対策を講じます。
また市民へのあらたな負担は増やしません。
◎図書館、生涯学習センターの駐車場を無料に戻します。
2.公共事業はくらしの視点で見直し、防災などに重点を移します。
◎徳山ダム建設事業から撤退します。高速道路3号線や駅前再開発事業など現在進行中・計画中の大型公共事業について、
住民の利便性とあわせ緊急性や採算性などを見直し、幅広い市民の意見を聞いて再検討します。
◎市内で必要とされる木造家屋の耐震工事を促進するため、費用の1/2、最大300万円まで補助を拡大します(市内の中小事業者に発注した場合)
。また緊急最小限工事が可能となるよう補助基準を緩和し、より多くの人が耐震工事をやれるようにします。
◎ 避難所、公的施設の耐震工事に加え、民間病院・診療所、社会福祉施設などについても耐震工事の助成制度をつくります。
◎大水害、局所的洪水に対応するため、水害マップと緊急対策を作成し、数年ごとに見直しを行います。
3.やる気のある地元中小企業を応援します。
◎名古屋市の発注する公共事業の中小企業発注率を60%以上に引き上げます。
◎中小企業情報センターを設置し、中小企業の技術情報交流、雇用促進、下請け2法の周知徹底と違反告発など、中小企業を支援します。
その2 情報公開と市民の“参画”
で
1.市長退職金を大幅に削減し、市民と同じ目線で市政を考えます。
◎市長退職金は任期1年につき、給与1か月分とします。市長の交際費をすべて公表します。
◎パーティ券なども含め企業・団体からの献金はいっさい受けません。
実効ある「口利き防止条例」を制定します。フジチク不正受給事件・名食への営業権譲渡契約については市との関係を洗い直し経過を公開します。
◎「経営アドバイザー」「経営会議」を廃止して、代わりに市民参加の「事業評価」を行います。
◎大型公共事業については市民参加の審議会を設置し、環境への影響・緊急性・費用対効果などの情報を公開して、
十分な検討と住民合意を得て実施します。
◎各種審議会、政策形成過程の文書・情報を原則公開にして市民と情報を共有します。
2.地域のことは地域の住民が参加して決めます。
◎まちづくり条例を制定し地域ごとのまちづくり計画を住民参加で作成します。小学校など市の施設、
財産や商店街等の準公的な施設を市民が有効に活用するためのアイデアを募集します。区内でも部局をまたいで検討し、また予算上限を決め、
区の段階で決定し、実行できるようにします。
◎大型店の出店や撤退・24時間営業で、地域コミュニティーの分断や住民生活、
商店の営業などに重大な支障を来すことのないように住民合意を原則に規制します。商店街の空き店舗を宅老所などの住民サービス、
地域活性活動などに使用することができるように助成し、学生やNPOの取り組みを支援します。
3.女性の助役を登用し、女性の視点から意見・助言を求めます。
その3 “次世代”(明日)
に架ける橋
1.「子ども局」を設置し、タテ割り行政の壁をこえた子育て支援をおこないます。
◎「子ども局」は部局の壁を越えて、こどもの問題を総合的にとらえ、すばやい対応を行います。各保健所・
保育園などが地域の子育て支援センターとしての役割をもてるようにします。
◎子育てNPOや障害児支援団体などの参画で、また子どもにも参画してもらい「こどもの権利条例」を制定します。地域での子育て支援を進めます。
◎全区で病児・病後児保育ができるよう助成制度を設けます。
2.全学年で30人学級を実現します。
◎4年間で全小学校・全学年で30人学級を実現します。
◎学童保育は、働く親みんなが安心して子どもを預けられるように助成を拡充します。当面、シングルマザー・
ファーザーと就学援助対象者に対する補助をおこないます。障害児保育への助成は1人から実施します。
◎トワイライトスクールは、全児童対象の放課後事業としての役割を明確にして現状を見直し、必要な整備を行います。
3.若者に仕事を。中小企業に元気を。
◎若者の雇用拡大対策本部を設置します。消防士、看護師、保育士、教員を増員し、市が率先して若者の雇用を拡大します。
◎若者を正社員として雇用する中小事業者に雇用促進、技術伝承、職人育成などの助成を行います。
◎ 30代、40代の経営者、市民運動のリーダーが夢や意見を交わしあう場を開設します。20代の青年と中小事業者による
「雇用拡大懇談会」を開催します。
◎ 市の時給職員の最低時給を800円に引き上げ、パート労働者の社会的地位の向上に努めます。
◎大企業に対して長時間残業・サービス残業の一掃、正社員の採用枠拡大を求めます。