2004年4月17日
中部空港見直しネットが問題点を検証する学習会
埋め立てで常滑の海は酸欠状態、
市の財政も大きく悪化
中部空港見直しネットは4月17日、熱田区の労働会館で「空港問題を考える学習会[4]」を開き70名が参加しました。
中川武夫中京大学教授(見直しネット代表委員)をコーディネーターに、各分野・参加者から報告しあい、中部空港の問題点を明らかにしました。
まず、西條八束名古屋大学名誉教授が「新空港埋め立ての独自の環境調査結果」と題して報告。西條名誉教授は、
埋め立てで海底近くの流れが弱くなり、有機物の堆積が増えたために酸欠状態がすすみ、泥に住む動物の環境が悪化したこと。県のやった環境調査は、
1年間に5ミリ積もる泥を、深さ10センチまでを探ってその平均値を出しただけであり、事業の影響を調べたことにはならないなどを指摘しました。
現地・常滑市の参加者からは、「地元関係者は従業員の社宅など人口増を期待したが当てが外れてしまった」「空港工事開始から6年間に、
市債が18億円から36億円に、市の空港関連事業費は1.5億円から37億円に膨張した」「アサリ貝が激減した」などの問題点が報告されました。
また、中部空港住民訴訟弁護団の籠橋隆明弁護士から「空港島対岸部地域開発の公金支出差し止め訴訟の経過」が報告され、
前県会議員の林信敏さんは「埋め立て造成地は買い手がつかない現状が続いている」と発言しました。