2024年4月20日
自治体問題研究所理事長の中山徹さんを迎え第3回名古屋市政学習交流会を開催 革新市政の会
名古屋の革新市政の会は、みんなで創る安心の未来と共催で、4月20日の午後、労働会館東館ホールにおいて、第3回名古屋市政学習交流会を開催し、参加者はリモート視聴を含め58名の参加がありました。
はじめに早川純午・総務代表世話人会代表が、今回のテーマに触れながら、現在進められている地方自治は、国の政策に押しやられている状況にあり、そのことに対する考え方を大いに学びたいと挨拶をしました。
第1部は、「今こそ自治と公共性の再生を」と題して、中山徹さん(奈良女子大学教授・自治体問題研究所理事長)が講演しました。
はじめに、自治体が国の政策や考え方を、無批判に受け止めて政策を展開しているため、地域と市民生活が脅かされている状況を、平和、災害、雇用、人口減少、地域経済などの観点で解説されました。そして、今自治体に必要なのは「自治と公共性の再生」で、国の政策から地域、市民生活を守る砦(とりで)としての機能を備えることだと話されました。また、地方政治が変わる時は、市民と野党が共闘し、女性と若者が選挙に参加することで、投票率が上がり変化が起きているとデータを用いて解説されました。最後に、「まちづくり」は人づくりとして、地域に関心を持ち共同で取り組む人(自治能力の高い市民)を育てるためには、市民がまちづくりに係わることが必要で、自治体労働者も常に市民自治能力の向上を念頭において仕事をすることが大事であると述べました。
第2部は現場からのリレートーク。
愛知県医労連の矢野書記長と総合リハビリテーションセンター事業団労組の加藤委員長から、救える命が救えない実態、労働者の低賃金と人手不足、リハセンの問題など、市の医療・介護の問題点の報告。福祉保育労の塚本委員長からは、障害者施設「恵」の問題をあげながら、公務がやるべき事業を民営移管して実態が分からなくなっている報告。名高教の堀内書記次長から教員不足がもたらす問題、教員に返済免除の奨学金を復活させること、体育館に空調を設置すること等の報告がありました。
第3部では、3~4人ずつにわかれて意見交換。最後の全体会で、各グループで話された内容を共有し、学習内容がさらに深まりました。
次回は、6月をめどに「有機農業の体験」として、市政ウォッチングの開催を予定しています。