2012年11月14日
国保料算定方式変更 弱い立場の世帯に負担増強いないで 市民の会が請願署名運動
国民健康保険の改善を求める運動が、
名古屋の国保と高齢者医療をよくする市民の会で取り組まれています。こうしたなか名古屋市は、
このほど開かれた国保運営協議会で、 来年度から国保料の算定方式を変更するにあたっての激変緩和策を示しました。しかし、
この案でも、 保険料の負担増世帯が一定減らされるものの、なお約10万人世帯が負担増になります。同会では、
一般財源からの繰入によって低所得者、障がい者などの負担をしないよう強く求めています。
新しい国保料の案は11月21日から始まる市議会に提案されます。
名古屋市の国保料の算定方式は、これまでは各種の控除がある住民税を基本にした住民税方式で行ってきました。しかし、
国保の広域化を狙う国の動きのなかで、来年度から所得から基礎控除しただけのものを基準にする旧ただし書き方式にされます。この結果、
新制度をそのまま運用すると12万世帯(国保世帯34万6千の33.7%)が平均で1.33倍の値上げ(値下げが11万世帯30.9%で、
同0.82倍)。低所得世帯、扶養家族の多い世帯、障がい者世帯、社会的弱者世帯などにより大きな負担がのしかかることになります。
市が出した新たな算定方式では、市独自の所得控除を行い、一定の軽減を図るとしています。この結果、
値上げになる世帯は10万7千世帯とやや減り、平均で1.20倍の値上げ。下がる世帯は9万9千世帯(27.8%)に減ります。
この措置の期間は「当分の間」としています。
同会は、11月議会にこれらの問題の解決を含む国保、介護、福祉医療の改善を求める請願署名を提出し、そのあとも署名運動を進めます。
国保運営協議会が開かれた10月29日には市役所前でアピール行動も行いました。