革新県政の会・革新市政の会

2011年7月5日

議会基本条例活かした改革をさらに 二元代表制のもとの首長党、おかしい名古屋市政めぐり活発発言 (名古屋市政の民主主義を守る市民の会がシンポジウム)

名古屋市の河村たかし市長の市政や、議会改革の現状を考えようというシンポジウム「市民のための市政はどこまで進んでいるのか?」が、
7月2日、名古屋市女性会館で開かれました。

 

主催は、名古屋市政の民主主義を守る市民の会(代表世話人・水田洋名古屋大学名誉教授ら14氏)。
同会の市民の集いとしては4回目になります。

 

コーディネーターを池住義憲氏(立教大学大学院教授)に、玉置真悟(名古屋市議=減税日本・ナゴヤ)、山口清明
(同=日本共産党名古屋市議団)、池田千晶(中日新聞社会部記者)、梅村忠直(弁護士)、小林武(前愛知大学法科大学院教授)
の4氏がパネリストとして発言しました。

 

山口氏は、議会はこの間、政治と金、議員特権の是正、委員会の公開、審議の活性化等で大きな変化を作ったが、まだ、議会報告会ができない、
議員の海外視察が残されている、議員の政策立案活動も十分ではないなど、改革すべき点も多いと指摘。さらに、
先の出直し選挙で第一党に躍り出た減税日本・ナゴヤの政治姿勢に触れ、積極的に議会質問をすることや、
かつてのオール与党市政に逆行するような水面下の話し合いに乗るのではなく、表舞台の論戦をするべきと述べました。

 

玉置氏は、減税日本・ナゴヤの活動の現状について、議会改革条例に率直にいえばこたえていないと語りました。

 

池田氏は、先の市議会リコールにふれ、「市長が議会をこわすのはおかしいという動きは、大きな動きにならなかった。議会基本条例は、
作るまでは熱心な議論をしていたが、作っただけで終わってはだめだ。たましいを入れる必要がある」と発言しました。

 

梅村氏は、市長と議会の二元代表制のもとで、河村市長が減税日本・
ナゴヤの党首として同党市議団の会議に出て発言していることを問題にしました。チェックされる側の市長が、
チェックする側の議員団の会議に出て指示しているのは根本的におかしいと批判しました。

 

小林氏は、名古屋市議会の議会基本条例は、二元代表制の堅持と、議会の役割をはっきりさせていることなど、実戦的なものになっているとし、
積極的な活用を求めました。さらに、首長党は二元代表制では原理的にありえない、
住民投票条例は権力者が住民投票を使うような方向にはストップをかけるべきなどの課題の提起をしました。