2008年7月9日
自衛隊の海外派兵が憲法九条を“液状化”(南部法律九条の会総会で半田滋氏が警告)
なんぶ法律九条の会(事務局・名古屋南部法律事務所内)が7月5日、
総会を開き、半田滋さん(東京新聞編集委員)が「自衛隊海外派兵が呼び込む憲法九条液状化」をテーマに記念講演をしました。また、
イラク派兵差止訴訟に参加した田巻紘子さん(弁護士・名古屋南部法律事務所)が「自衛隊のイラク派兵は憲法違反」と題して報告をしました。
54人が参加しました。
半田さんは、自衛隊の武器使用基準が、PKO(国連平和維持活動)参加で変化し、テロ特措法、イラク特措法施行後の今日は、
それが軍隊並みに変えられてきていると指摘。自衛隊員の意識も変化しており、
最近では戦地へ行くのが当たり前だという感覚で入隊していると語りました。「憲法九条が実態に合わないところまで自衛隊が行動しており、
すでに液状化をこえて、崖っ淵にまで迫っている」と訴えました。
田巻さんは、イラク派兵差止訴訟の名古屋高裁判決を紹介。
「自衛隊がバクダットに空輸しているのは人道支援物資でなく主に武装したアメリカ兵の要員であり」「この行為は日本が戦争していることである」
と、派兵を憲法違反とした判決の意義を説明しました。
参加者からは「半田さんの話は非常にリアルで、いま何が大事か、切迫感を持った」「イラク派兵差止訴訟の判決内容を聞き、
国民はどうしたらよいのかと考えさせられました」などの声が出されていました。