革新県政の会・革新市政の会

2007年1月31日

「一部勝訴」厚生労働省の認定行政を厳しく断罪!(原爆症認定集団訴訟名古屋地裁で判決)

1月31日午前10時半、250余名が傍聴抽選の列に並ぶなど、
多勢の支援者が裁判所に詰めかけるなか、原爆症認定集団訴訟の判決が名古屋地裁でありました。多くの報道陣がいっせいにカメラを向ける中、
判決を知らせようと駆け出して来た人の垂れ幕は「一部勝訴」でした。判決は、
甲斐さんと小路さんについて原爆症と認めながら中村さんと森さんは認めず『訴え』を棄却するというものでした。

 

判決後、弁護士会館で報告集会が開かれ、甲斐さんは、入市被爆者(原爆投下後に広島市内に入って被爆した人)
を認定した事の積極的な意義を強調し「訴え」を棄却された原告の中村さんは「被爆実態を充分に把握せず、悔しい。国が認めるまでたたかいます。」
と涙ながらに決意をのべました。愛知弁護団や支援ネットワークなど6団体は判決について声明を発表しました。

 

弁護団や支援ネットワークなど6団体の判決についての声明(要旨)

 

大阪地裁、広島地裁に引き続き、厚生労働省が、『科学的』と称して、2002年以降行ってきた『審査の方針』
に基づく機械的な認定行政を厳しく断罪したもの。

原告中村については被曝実態を十分に把握せず、原告森については単独の病名のみにこだわり、総合的、
全体的な評価を怠っているといわざるを得ない。我々は、今回認められなかった2名の原告についても、認定を勝ち取るべく、
今後も努力していく決意である。

厚生労働大臣は、判決が原爆症と認定した原告に関する控訴を断念するとともに、原爆症認定行政を抜本的に改めるため、
被爆者との協議に応じることを求める。