2006年1月1日
新年のごあいさつ「みんなでつくろう、もう一つの日本-今年こそ希望ある年に」
新しい年、2006年が明けました。
昨春の市長選では、くれまつ候補を先頭に「ポスト万博はくらし」「改憲・大増税ノー、憲法を暮らしに生かす市政を」と訴えて「オール与党」の現職に挑んだ私たちに、多くの皆様から多大なるご支援をいただき、マスコミも「善戦・健闘」という選挙戦をたたかうことができました。ご支援・ご奮闘いただいた皆様に改めて心より御礼申し上げます。
ところで、あれから9ヶ月。突然の「解散~総選挙」を挟んで小泉内閣の「爆走」はいっそう加速し、状況は、私たちが危惧したとおりになってきています。
とりわけ、靖国参拝~イラクへの自衛隊派遣延長~日本全土を「米軍の出撃基地」化する在日米軍再編強化へのゴーサインなどは、自民党の「新憲法草案」や「改憲」に向けた国民投票法案準備、教基法「改正」案などとともに、60年前に「二度と踏み込まない」と誓った「戦争する国・できる国」への公然たる後戻りであり、この国の進路と私たちの未来を暗雲でおおう全くの暴挙。絶対に止めなければなりません。
米軍や財界・大企業には莫大な金をつぎ込みながら「財政危機」を言い立て、障害者を苦しめる「自立」支援法や介護保険の改悪に続いて、医療の再々改悪と庶民いじめの「税制改革」断行を宣言し、消費税2ケタ増税の地ならしにも入るなど、国民に一層の犠牲を強いる小泉「構造改革」も容赦のない苛酷さです。この下で名古屋市の場合、介護保険料がこれまでの4割増にもなる大幅値上げ案が年末ギリギリに示されましたが、生活保護や国保料滞納世帯の急増など、際だってきている深刻さを思うと、これ以上の負担増は「病人の布団を剥ぐ」に等しい。トヨタののっぽビルに巨額の補助を出す駅前開発や、徳山ダム建設など馬鹿な支出をきっぱりと見直し、困り抜いている市民にこそ「温かな市政の風を!」と、真から思います。まさに「ポスト万博は暮らし第一に」です。
年末に何人かの小学生が犠牲になる痛ましい事件が相次ぎ、建設業界の「耐震強度偽造」=欠陥マンション事件では企業倫理のあまりの欠如に耳を疑いましたが、弱肉強食の「ルールなき競争」を当然とし、世界に誇る平和憲法を投げ捨ててアメリカ言いなりの「軍事大国化」に踏み出そうとする小泉首相の独善的で誤った姿勢が、これらの事件にも、寒い世相にも影を落としているように思えてなりません。
この国をこれ以上悪くしてはならない。何としても今年は「世直しの年」、「希望の持てる一年」にしなければと思います。標題の「みんなでつくろう、もう一つの日本」は全労連の国民春闘スローガンですが、それに向けて、文字どおり大きなスクラムを組む年、組める年だと信じます。
すでに足音が聞こえます。医療再々改悪や介護保険改悪への関係者の怒り。庶民大増税・消費税2ケタ増税に対する不満の噴出。倫理を捨てた「ルールなき競争社会」と荒廃社会への親たちの危惧。在日米軍再編計画への全自治体の拒絶。自衛隊のイラク撤退を求める声。憲法改悪を危惧し非難するアジアや世界の世論と急速な「九条の会」の広がり・・。
「夜明け前の闇は深い」といいますが、その「闇」の向こうからの確かな足音です。「希望の持てる一年」へスクラム組んで頑張ろうではありませんか。
以上、申し上げて年頭のご挨拶といたします。今年も宜しくお願いします。
2006年元旦 革新市政の会 総務代表世話人 見崎徳弘