2004年1月10日
愛労連が新春学習会 「福祉社会への政策を」
「たたかいはこれから、原点からの運動を」
愛労連と愛知春闘共闘は1月10日に新春大学集会を開催。「憲法改悪のトレンド?」と題して森秀樹・名古屋大学教授が、「福祉国家の行方」
と題して猿田正機・中京大学教授が講演しました。
森教授は、総選挙を振り返りながら「自民党の政権公約で、防衛庁の省への格上げや2005年憲法改正が明記された。
実現できなければ小泉首相が責任をとるという性格のものであり、重大に受け止めざるを得ない」と指摘。また有事法制に関して「現状では、
武力攻撃周辺事態法で自治体が協力を拒否した場合の代執行規定が附則で凍結されており、凍結解除しても新たな法律が必要。たたかいはこれから」
と解明しました。そして、イラク派兵問題について「政府はテロに怯むなと言うが、この言葉に怯まず、人間味を大切にして原点からの運動を」
と呼びかけました。
猿田教授は、スウェーデンでは労働者の8割が労働組合に加入しているとして
「各組合員は自分のためより他の労働者にどう責任を持つかという意識が強い。雇用形態は正規と短時間があるが、賃金単価の差別はない。
働いて子どもを育てる環境も充実しており、結婚して女性が扶養されるケースは少ない」と紹介しました。また、労働組合への期待として
「日本は規制緩和などで福祉国家としては崩壊の道をたどっている。労働組合として、福祉社会への政策と運動が重要」と指摘しました。