2020年8月25日
敬老パスと地域交通の拡充を
名古屋で住民組織が発足
名古屋市の敬老パス制度を守り発展させ、市バス路線の拡充、交通不便地域の解消などをめざす「敬老パスと地域交通拡充で元気な名古屋をつくる会」が8月23日に結成されました。
名古屋市は2022年2月から、敬老パスの利用を私鉄に拡大する一方で利用回数を年間730回に制限することを決め、その準備に入っています。私鉄への拡大は市民に喜ばれていますが、利用回数制限は「やめてほしい」の声が広がっています。
敬老パスは、自宅から市バス、地下鉄、市バスと乗り継いで目的地に行き自宅に戻るケースでは1日に6回の利用となるため、730回に制限されると年間121日しか利用できないことになり、高齢者の活動が大きく制限されることになります。
会結成の呼びかけ人には、俳優の天野鎮雄さん、画家の塩沢哲弥さん、各地の区政協力委員と町内会長、老人会長、医師・歯科医師、弁護士、市民運動関係者など47人が名を連ねました。また、会への参加表明は51団体になりました。
集会では、共同代表に就任した天野鎮雄さんが「私はいつも敬老パスを使っている。みなさんも制度を変えさせないために、どんどん使って元気になろう。気持ちを一つにする運動は素晴らしいことだ」と訴えました。
シンポジウムの後、運動方針を提起。9月から河村たかし市長に対して、①敬老パスの利用回数の制限をしない、②敬老パスの利用を民間バスにも拡大する、③市バス路線の拡充、巡回バスの改善など交通不便地域を解消――の3項目の要請署名をすすめ、市長の決断を促すことを決めました。